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misuzu kikuchi

短い梅雨と名曲コンサート


どうやらもう関東は梅雨が明けたようで、日本での久しぶりの6月はあまり雨続きの日々を味わうこともなく、暑い夏へと突入しそうです。昨日今日は幾分過ごしやすい天気で助かっています。

前回の更新は5月の終わりだったようで、だいたい一ヶ月に一度ぐらいがこのブログの更新頻度になるのかなと思い始めています。笑

さて、先日6月29日にはさくらプラザさんと名曲コンサートシリーズ第2弾ということで、特別養護老人ホーム「太陽の國」にお招きいただき演奏させていただきました。

自然に囲まれた素敵な会場で、ホールは吹き抜けになっておりとても天井が高く素晴らしい音響で、私自身とてもリラックスして楽しみながら演奏させていただきました。

ピアノの後ろはガラス張りになっており開放感のある舞台で、同じくガラス張りで外の風景が見えるようになっていた母校のモーツァルテウムの学内ホールが思い起こされました。

とても暖かい雰囲気の中、皆さん熱心に耳を傾けて下さっていて、幸せな時間を過ごさせていただきました。

とっても素敵な会場でした♪

さて話は変わりますが、前回ご紹介したこちらの本、須賀しのぶさんの「革命前夜」を読み終えたのですが、期待以上にとても感銘を受けました!

1989年、ベルリンの壁が壊される記念すべき年(そして私の生まれた年でもあります)、その歴史的事件が起こる直前の東ドイツを舞台に、音楽留学生の日本人の学生を主人公に話が進んでいきます。私は留学中旧東ドイツの都市を訪れる機会が多かったのですが、東側の素朴で少し暗い、古き良き雰囲気をもったこれらの場所が鮮明に思い出されました。また厳しい東ドイツの環境の中で音楽の道を追求し続ける人々の想いに胸を突かれ、私達音楽家の心に響く言葉も沢山散りばめられていて、私にとってとても大切な一冊となりました。

旧東ドイツではバッハを始め、代表的な様々な作曲家が生まれ、活躍した場所でもあります。この本の主人公はバッハに思い入れがあり、多くのバッハの曲が紹介されていますが、今回はそんなバッハの作品の中から「ゴルドベルク変奏曲」をご紹介したいと思います。

この曲は、最初に演奏される美しいアリアに30通りの変奏が施されるというとても大規模な作品で、バッハが不眠症の伯爵のために創ったという逸話が残されています。

眠れぬこれからの夏の長い夜のお供に、是非聴いてみてください。

今後の演奏予定ですが、7月28日にはスタインウェイ&サンズ東京にてミニコンサートをさせていただくほか、8月には山手ゲーテ座にてオーボエとのデュオコンサートも行います。暑い季節を迎えますが、涼みながら音楽を楽しんでいただけるひと時をお贈りしたいと思いますので、是非お越しいただけたら幸いです。


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